海水配管に求められる要素とは何か
人間はその生活の中に水を必要としていますが、これは生命活動を維持するために必要不可欠であるだけでなく、その用途が幅広くなっていて代替えできるものが他には無いからです。
ここで問題になるのは水は液体であり、それを移動するためには密閉した空間を構築しなければならず、配管を使わなければ使えないということでしょう。
今は水道管が張り巡らされていることで自由に水を使えますが、これはインフラ設備を整えた結果だとも言えます。
水の移動では淡水の割合が高くなっていますが、海水も配管を使って別の場所に移すことがあります。
代表的なのは海洋生物のいる場所への海水の移送ですが、他にも天然塩を製造するために使ったり、海洋深層水を工場に汲み取る時に使用したりします。
この場合の配管は淡水とは違う素材のものが使われていますが、それは海水に含まれている塩分が大きく関係しているからです。
海水に塩分が含まれているのは広く知られた事実ですが、塩分には強い酸化作用があり、淡水とは比較にならないほど物体を酸化させて状態を劣化させる作用を持っています。
そのため、海水配管に求められるのは酸化作用に対する耐久性であり、淡水と同じ素材で作った配管ではすぐに劣化して破損してしまうでしょう。
配管はその使用法から中に水が流れている時間が長く、これが海水であると配管の素材に大きな影響を与えます。
この状態は常に塩分が付着することと同じであり酸化作用が急激に進むので、海水配管は強度だけでなく酸性の割合を軽減できる素材を用いることが求められています。